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デンマーク、ニューベルグ、そしてオランダ

あっとう今に季節は夏から秋、ローチェスターは綺麗な紅葉が始まりました。引越しした家の中もやっと少し落ち着きました。8,9月は慌しくて、大変でもわくわくすることの多い2ヶ月でした。8月は、ローチェスターで一緒に演奏をしているバイオリン奏者、ピアの故郷 デンマーク、ドイツのニューンベルグで沢井の先輩箏奏者である真起子ちゃんと彼女の演奏パートナー、リコーダーのイレミアスさんとの演奏に参加、そして そのあと真起子ちゃんのお家のあるオランダへと出かけてきました。
flyer.jpg(ツアーのチラシ)

ドイツ以外は今回初めて訪れる国。英語圏でない国にでかけるときは、事前にほんの少しでもその国のこと、言葉を下調べしてゆきます。今回はくる前に時間がなく、飛行機の中でデンマーク語の本とにらめっこ。 そんな短い時 間でしゃべられたり、聞き取れたりする訳ではないけれど、片言の言葉を使ったり、街の中にある文字を読んだり、覚えたりするのはとても興味深いこと。その国でとれたもの、作られたものを食べ、その国の事を知り、片言でもその国の言葉を学び、話し、そうして初めて交流というものができるのではないかと思っています。新しい事を知る、出会う喜び。見知らぬ土地にゆくと、一番の楽しみは街のスーパーマーケットに行くこと。その街の人々が日常どんな物をたべ、私たちとどんな風に違っているのか知ることがとても楽しい。

風車2(デンマークの現在の風車)

デン族の草原という意味を持つデンマーク。デンマーク全体が日本の九州 と同じくらいの大きさという小さな国です。驚くほど平らで山や川がなく(小川はあります)風がつよく、電力の20%を風車で補っているそうです。そして物価が高いのにびっくり、アメリカの2.5倍から4倍。ある物は税金が60%とか。。。車はこちらの普通車が高級車なみの値段だそうです。

パン(たくさんのデーニッシュパン!)

デンマークでは短い間に3つの違った街に滞在し、3つの違った顔を見ることができました。
最初はピアの家族が滞在していたロングアイランドという海際の街のサマーハウスに合流。3回のコンサートは、同じプログラムでどれもローチェスターで何度も演奏したものなので、ビッチリ練習する必要もなく、海際を散歩したり、ドライブしたり、海で泳いだり、毎朝パン屋さんにできたてのデーニッ シュパンを買いに行ったり、みんなで食事をつくったり。。。ゆっくりスローライフを満喫しました。その後、ピアの住んでいた町、家族の居る街、オデンセに移動。ここはデンマークで 3番目に大きな街。そしてアンデルセンの生まれた街。そ して最後に コペンハーゲン。ここはもっと物価が高くてびっくり、でも派手ではないですが歴史の残るステキな街でした。

オデンセ2(オデンセの街)
アンデルセン(アンデルセン像) 
cp1.jpg(コペンハーゲン)

ピアの家やピアの友人のお宅を訪れるとシンプルで物がすくな くとても簡素。こじんまりとした家に、大きな窓。窓際にはそれぞれのこだわりの物が綺麗に飾 られて外からの目を楽しませてくれます。食べ物もシンプル、でも 人々は豊かに生活をしているという感じがしてなりませんでした。 ものを大切に使っていることも。一つ一つの物が高いので、気に入ったものを買って長く大切に使っているという感じがしました。”使い捨て”という感覚がないのかもしれません。
ピア家(ピアのお家)

3回のコンサートはどれもこじんまりとしたものでしたが、初めて箏を見る、聞 くひと、バイオリンと箏の音色が合うことに驚く人。現代音楽や伝統音楽、伝統楽器などという枠を取り払って聞いてもらえたような気がします。ローチェスターで以前演奏した時、たまたま聞きに来た方から、クラッシックは好きでよく聞くけれど現代音楽はどうしても好きになれなかった。けれど、箏とバイオリンのコンサートに来て現代音楽も面白いものだと思えました、といってもらえたことがとても嬉しかった記憶があります。”見知らぬ物”はいろいろな垣根をとりはらうことができるのかしれません。
rouka.jpg(ホールに向かう塔の周り廊下)
ホール(ホールの前に展示されていた現代美術作品)
ホール2

10日間のデンマーク滞在を終え、コペンハーゲンからドイツのニューンベルグ(クリスマスで有名な街)へ移動、空港に真起子ちゃんが迎えに来てくれて合流。空港に降りると国際線にも関わらず入国審査もなく、荷物を取ったあとの税関検査もなく、あっという間に出口へ。アメリカの国内線乗り継ぎより簡単なのにびっくり。
デンマーク語を覚えたあとのドイツでデンマーク語とドイツ語が頭の中でごちゃ混ぜになって市場で果物を買いに行った時、”ありがとう”と言うつもりが、”こんにちは”と言ってしまったという恥ずかしい経験も。。。。(笑)

ニューンベルグでの公演は、響のよいホールにいっぱいのお客さんで、真起子ちゃんとイレミアスさんの熱演、3人での”ことなどあそび”、2人の”百花譜”と、こちらもとても充実したコンサートでした。
ニューンベルグ(ニューベルグの街)
オランダ2(オランダの家)
flower.jpg(花でいっぱいのオランダ)

来年はまた、美味しい食べ物がたくさんあるデンマークに訪れる事ができそうなので、今からとても楽しみです。
さてさて、オランダから戻りバタバタと次ぎはサンフランシスコへ。。。


ローチェスターで・・・・?

先日家の前でなにやら撮影。かなりの数の撮影スタッフと大きなロケバス、機材車が3台。一体なにごと?と思いながら通り過ぎ、後から大家さんに聞いてみたけれど、何の撮影かはわからず。でも早朝から夜遅くまで撮影があったようでTVか映画か。もしかしたらどこかにハリウッドスターがいたかも?東京に居る頃、TV技術クルーの日程を調整するアルバイトをしていたので、その頃は撮影現場に行ったり、街中で撮影風景にであうこともありましたが、まさかこんな田舎のローチェスターでも撮影があろうとは(笑)

8月。ホタルの姿もみられなくなりました。ゆったり時間をつかえた夏もそろそろおわり、うっかりのんびりもしていられなくなりました。9月までに仕上げなければならない初演曲をふくめ初めて演奏する曲が8曲、それ以外はその倍以上・・・8月は友人が日本から一週間遊びに来たり、引越しがあったり、18日からはでかけたり。。。。考えると卒倒しそうなので、とにかくまず箏に向かいます。


第一作

 いつか機会があったらやってみたいと思っていた陶芸。癌のサポートグループが主催しているクラスの一つに陶芸があり、家から歩いて15分ほどのところにある陶芸教室で今年の4月からはじめました。見ているといとも簡単にできそうなのですが、とてもとても・・・・初心者の私達は土を作るところからはしませんが、まず土をこねます。そしてセンタリング。これが最も基本で一番大切な課程。ろくろの中心に土が座るように土を筒状に持ち上げ、そしてまた平らにするという作業を何回かくりかえします。体の位置、手の位置、手の型、場所、力の入れ方、それらの感覚が身につき、体と手と土がしっくりくるようになると、たぶんこのセンタリングがうまくできるのでしょう。センタリングができてしっかりと中心におさまった土の塊は、手のひらの中で手と一つになって異物感が全くなくなります。私のはまだ手の中でガタガタしていますが、インストラクターが見本で作ってくれたものを触った時の感覚です。その後、器の形に広げてゆくわけですが、これもまたちょっと力が強かったり、弱かったり、手がぶれたり、早過ぎたり、遅すぎたりで、なかなか整った形ができません。私達はこれをオーガニックだと呼んでいます(笑) 
 で、この陶芸を始めてからなんとなく、箏を弾く時の感覚も違ってきたような気がします。
どういったらいいのか、、、、楽器と弾いている手がうんと近くなったというか、自分の指先から音が出ている実感があるというか、ほんのささいな違いなんですけどね。

そんなわけで第一作目。形は微妙にいびつで、色付けも薄すぎたり、濃すぎたり、できばえはかなりオーガニックですが、やっぱり出来上がってくると嬉しいものです。あと20個ほど、今週釜のなかでクッキングされています。来週が楽しみ!
pottary.jpg

今日は独立記念日、あちこちで花火があがっています。幸いにも家の窓から見られるので、
しばし花火見物。


Stone hill

先日、ニューヨーク州とマサチューセッツ州の境にある小さな街、ウイィアムズタウンのクラーク
美術館(http://www.clarkart.edu/)で新しくオープンしたホール、Stone、Hill Centerのオープニングの演奏に行ってきました。 このStone Hillは、日本の建築家、安藤忠雄さん (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E8%97%A4%E5%BF%A0%E9%9B%84)によってデザインされたものでした。 恥ずかしながら後になって、プロボクサーから独学で建築を学び、世界中の建築物をみて旅行をし、数々の有名な建物を建築された方だと知りました。
stone hill2l

木に覆われた小道を登ってゆくと、緑一色の小高い丘に颯爽と建つ現代的な建物。 外観とはちがい、ガラス張りの中は明るく、広々とした空間と、真っ白ではなく少し赤みがかった木目のある壁など、時間を忘れてゆっくりと静かに過ごせるとても心地よい美術館でした。
stone hill3

さて、ローチェスターはホタルの季節がやってきました。9時過ぎまで明るいので、8時半過ぎからでかけ、ホタルを見ながら散歩をするのが日課です。



ピアノのあっこちゃん

この間、少し前の映画になりますが、大好きな俳優さんの一人浅野忠信さん主演の”誰がために”という映画を見ました。ハイテク、便利な世の中になったもので、日本の映画もTV番組も無償でダウンロードでき、しかも英語の字幕付でみられます。ピアノ一台だけで終始演奏される音楽。始まってすぐに音楽がとてもいいなぁ、なんとなく矢野顕子っぽいなぁ、と思いながら最後のエンドロールをみたら、なんと、やっぱりあっこちゃんでした。ちょっと嬉しかった^^ みずみずしく、風が吹くように、水が流れるように、ちりばめられた小石のように。映像と音楽が自然に寄り添っていて、でも独立していて。映画の音楽だけれど映画のための音楽ではなく、なんだかドキドキしてくるのです。もともと矢野顕子さんのファンだからそう感じるだけなのかな。映画の内容自体は決してハッピーなものではありませんが、見終わった後なんだか不思議な幸せ感を感じられたのは、あっこちゃんのピアノが大いにあると思うのです。


鳥のように

一番演奏する機会の多い曲が忠夫先生作曲のこの”鳥のように”。演奏する時、たまに題名も解説もお知らせせず、演奏後にどんなタイトルだと思うか、曲からどんな感じをうけたか聞くことがあります。曲の解釈、感じかたは十人十色。海の風景が浮かんできたという人もあれば、風や木を想像する人も。私は最初に”鳥のように”というタイトルを知ってから曲を演奏するようになったので、浮かんでくるのはやはり鳥の情景。それも、たくさんの渡り鳥。何ヶ月も気の遠くなるような距離を、雨の日も、風の日も、晴れの日も、美しい朝焼け、夕焼けの中を、嵐や雷雨の中も、多くの困難の中をも悠々と飛ぶ姿。いっせいに飛び立ち、大空に舞い上がり、風をきり、障害を乗り越えながら、一日の終りの住処を見つけ、ハネを休め、ひと時の安らかな眠りの後、目指す場所にむかって、再びいっせいに大空に向かって飛び立つその姿を,そして彼らの目に映っている空や海や森や、そびえたつビル街や、雪景色が思い浮かびます。ローチェスターにも毎年春には野生の鴨やガチョウが羽をやすめにやってきます。
geese.jpg


Dr. ロボット da Vinci

知人が明日近くの病院で手術をするのですが、なんとロボットを使った手術とか。このロボット、da Vinciくんはもうこの病院に勤務し始めてから3年になるそうです。ドクターは3D画面をみながらロボットを遠隔操作し、手術される患者の身体に触れるのはロボットのみだそうです。こんな映画でしか見たことのないようなことが実際におこなわれているのにびっくり。術後の退院は翌日か翌々日だそうです。そのうち人間のドクターは家にいて、病院で実務を行うのはロボットだけとか、採血するのもロボットとか、そんな時代が来るのでしょうか。
dvs_hd_surgeon.jpg
http://www.viahealth.org/body_surgical.cfm?id=3086(ビデオが見られます)


閑話

アメリカ国内で飛行機に乗るとき、免許証でチェックインできるのですが、この間セキュリティチェックの人が私の免許証をみて、”ちょっと早いけど誕生日おめでとう”と言ってくれました。知らない人から、さりげなくおめでとうと言われるのもなんだかとても嬉しいものでした。
そして今日はいつもの病院。毎週顔をあわせる看護婦さんたちから帰りがけに思いもよらぬ誕生日ケーキをいただきました。さりげない、小さな幸せに満たされきらきらした一日でした。ありがとう!!
cake.jpg