
ローチェスターの冬は長い。10月下旬から4月中旬まで、約半年。常緑樹がほとんどないので、その間雪の白とグレーの空以外はどこもかしこも茶色。4月半ばを過ぎると、その中に一色づつ色が増えてくる。最初は小さな花の青、クロッカスの白、紫、黄色、連翹、水仙の黄色、桜、もくれんのピンク。そしてほんの半日、一日でみるみる木々にも緑のはっぱがついてくる。同じ場所が、昨日と今日では違う場所のように。木の葉も、まさしく新緑。緑でも黄緑でもない、初々しい緑。そしてこれが日一日と色濃くなって、夏にはうっそうとした緑。町の中に色が増え始めると、道行く人にも知らず知らず、笑顔がもどってくる。