
”独自に先端的な課題をつくりあげ前進してゆく芸術家はアヴァンギャルド(前衛)です。これにたいして、それを上手にこなして、より容易な型とし、一般によろこばれるのはモダニズム(近代主義)です。”
”人に先んじ、無理解とたたかいながら問題をだす。そして、新しい美を発見していく。猛烈なぶつかりあいが、刺激になって世の中を進めてゆくのです。その努力はたいへんなものです。”
”私は謙虚というものはそんな、人のまえで、おのれを無にするとか低く見せることでは絶対にない、むしろ自分の責任において、おのれを主張することだと断言します。つまり、謙虚とは権力とか他人にたいしてではなくて、自分自身にたいしてこそ、そうあらねばならないことなのです。”
”伝統というものは過去のものだと安心していてはなりません。われわれが現在において新しくつくるものです。それは当然過去を否定し、それをのりこえて、つねに創りつづけることです。・・・伝統はやはり芸術と同じく、つねに過去を否定することによって強く生気をみなぎらしてゆくものであって、伝統を単に過去のものとして考え、自分に責任をとらず、それによりかかることは伝統そのものを骨董化して殺してしまうこと
です。”
本の内容はかなり究極論ではありますが、得るところはあります。新しい可能性を探る、新しい形、などと、軽々しく口にだしていたことに、穴にでも入りたい気分です。身を切るような努力と決心、責任がなければ、本当に新しいことなんてできない。目指したいのは芸術だけれど、自分がやっているのは芸事なのだと改めて納得。演奏家で芸術家になりえるのだろうかと考えていたら、身近で演奏家としても作曲家としても芸術家だと思い当たる人があった。コントラバス奏者の斎藤徹さん。
芸術は爆発だぁ!